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電力市場価格の高騰による需要家への影響

■電力市場価格の高騰を受けて、昨年より高圧供給から撤退する小売電気事業者が出てきています。小売電気事業者のハルエネやスマートテックなどは昨年11月に顧客に対し「契約期間の更新は行わない」と通達をしたとのことです。何故このようなことを行うのかというと、電力需要が高まる冬季を迎える前に顧客を手放すことで、電力の調達コストを抑えることが出来るからです。ですが、顧客の契約の切り替えがスムーズに進まなかった場合、需要家を保護する観点から見るととても大きな問題になります。

例えば、ハルエネは経済産業省がホームページで公開している「販売電力量ランキング」では第17位(2021年7月度実績、2億4,900万1千kW時)。ハルエネの販売電力量の割合に関しては、大半が低圧向けとなっていますが、高圧向けは1~2割程度あり、事業撤退の影響としては少なくはありません。またスマートテックはハルエネよりも販売電力量は少ないですが、高圧の供給を中心に事業を拡大してきました。

高圧電力供給からの撤退は、2021年10、11月に発生した電力市場の価格高騰が原因とされていて、11月のシステムプライスは平均18円48銭となり、高圧向け小売料金を上回る水準となってしまいました。

既に2021年9月頃より、同年冬季の電力需給逼迫を懸念して「契約更新時の値上げ提案」を行う小売電気事業者が増えてはいましたが、対応が遅れてしまった小売電気事業者は電力供給を継続することが既に難しくなってきています。

このことで電力事業撤退を表明することとなった小売電気事業者は、顧客に対して速やかな契約切り替えを呼び掛けています。

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顧客の与信に悪影響の可能性

契約中の小売電気事業者から契約切り替えの呼び掛けを受けた顧客は短期間のうちに次の小売電気事業者を探さなくてはいけなくなります。万が一、契約切り替えが出来なかった場合には「一般送配電事業者の最終保障サービス」を受けることとなります。

この「一般送配電事業者の最終保障サービス」を受けることとなると、需要家は電気料金が高くなり、しかも電力を供給してもらう側として与信にも響いてしまい、次の小売電気事業者との契約交渉が難しくなる可能性が高くなってしまいます。

各小売電気事業者は冬季の電力市場の高騰を踏まえリスクヘッジを行ってきたはずですが、既に高圧の供給を断念する小売電気事業者が出てきています。

今冬の電力需給は過去10年をみても最も厳しい見通しとなっているため、今後も電力市場の動向を注視していく必要があります。


エーラベルではこのような場合でも短期間で次の小売電気事業者を探すご支援を無料で行っております。まずは是非当社までご相談ください。

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