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1月の電力スイッチング件数は前月比2.3%増

電力広域的運営推進機関が発表しました1月31日24時現在の全国スイッチング支援システム利用状況(2016年3月1日運用開始以来の累計)におけますスイッチング開始申請件数は1,490万件、前月末比で33万件(同2.3%)の増加となりました。

電力小売全面自由が始まりました2016年3月末時点での契約口数(従量電灯と低圧電力の合計)と比較しました各社の切替率につきましては、東京電力エリアの31.9%がトップで、関西電力エリアの30.4%、北海道電力エリアの23.8%、中部電力エリアの19.8%が続いており、全エリア合計での切替率は23.8%でした。

1月末における各社のスイッチング件数を同月の全エリア合計と比較すると、東京電力の49.1%がトップを占め、次いで関西電力の20.5%、中部電力の10.1%、九州電力の6.6%となっている。1月31日現在の、エリア別スイッチング状況は以下のとおりです。
 

<スイッチング支援システム利用状況>(1月31日24時現在の累計値)単位:千件


スイッチング開始申請 再点他申請件数
件数 全国比(%) 切替率(%)
北海道電力エリア 656.4 4.4 23.8 267.8
東北電力エリア 683.0 4.6 12.5 278.2
東京電力エリア 7,321.0 49.1 31.9 4,370.8
中部電力エリア 1,505.05 10.1 19.8 547.8
北陸電力エリア 90.5 0.6 7.3 58.8
関西電力エリア 3,061.1 20.5 30.4 1,359.9
中国電力エリア 336.3 2.3 9.6 152.6
四国電力エリア 244.6 1.6 12.6 108.4
九州電力エリア 976.5 6.6 15.7 559.3
沖縄電力エリア 25.9 0.2 3.4 2.1
合計 14,900.8 100.0 23.8 7,705.7

※注1:「スイッチング」とは、スイッチング開始申請の件数を指します。
※注2:「再点他」とは、再点(内線設備工事を伴わない接続供給の開始)、廃止・撤去、
    アンペア変更、需要者情報変更の合計値を指します。
※注3: スイッチングのうち、切替率は経産省/エネ庁の電力調査月報における2016年3月の
    契約口数(従量電灯と低圧電力の計)と比較したものとなっています。

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地熱エネルギーの宝庫・東北エリアで見る、地熱発電の現場(後編)

上の岱(うえのたい)地熱発電所(秋田県湯沢市)
上の岱(うえのたい)地熱発電所(秋田県湯沢市)
 

地下に眠る「地熱エネルギー」を利用して電気をつくる「地熱発電」。CO2の排出量はほぼゼロ、燃料費もかからず、天候などに左右されない安定性の高い国産エネルギーです。秋田県湯沢市では現在2つの大規模な地熱発電所が稼働していますが、さらなる発電所建設に向け、2つの調査事業もおこなわれています。シリーズ後編では、調査事業の現場をご紹介しましょう。


丁寧な調査と地元への説明を経ておこなわれる地熱発電所開発

地熱発電所をつくるまでには、長い時間と莫大な初期投資のコストがかかります。
 

地熱開発のプロセスの図から更新
 

最初におこなわれるのは、地下に眠るエネルギー資源を地表から調べて場所を推定する「地表調査」などです。こうした「初期調査」が終わると、次は噴気試験をおこなう「探査事業」が始まります。この時、貯留層の正確な位置、あるいは蒸気・熱水の噴出量や温度などを測る「調査井(ちょうさせい)」を掘削します。

なお、掘削する時には、地上から貯留層へまっすぐ掘り下げず、斜めに掘り下げます。まっすぐ孔を掘るより斜めに掘るほうが、貯留層にあたる可能性が高くなるためです。
 


 

一般的に、小口径の調査井で1メートルを掘削するのにかかるコストは、20万円~25万円ほどと言われます。2km掘るとすると4億円前後かかる計算になります。実際に蒸気を取り出す大口径の生産井は、その2倍くらいの費用がかかります。また掘り始める前にも、やぐらを設置するなどの作業で数カ月を要します。探査事業と、それに続く「環境アセスメント」では、発電にじゅうぶんな熱水や蒸気が得られるか、環境に影響をおよぼす恐れはないかなどが確認されます。

このような作業により、時間をかけてさまざまな調査や地元への説明がおこなわれたうえで、やっと発電所の建設が始まるのです。では、湯沢市の2つの事業は、今どのような工程にあるのでしょうか。


さらに開発が進む、湯沢市の地熱発電
 

◆かたつむり山発電所(仮称)設置計画

こちらは栗駒山北部一帯(栗駒国定公園内)で進められている事業で、2011年度から地表調査が始まりました。その後、噴気試験を含む地熱資源量の調査や、経済性評価などをおこない、現在は環境アセスメントをおこなっています。

2019年の7月には、設置計画がもたらす環境への影響を評価するためどのような項目をどのような手法で調査するか定めた「環境影響評価方法書」を作成。住民に公開するなどして広く意見を求めました(2019年8月で意見募集は終了)。

環境アセスメントは、この方法書にのっとって環境の現状調査や予測、評価などが進められています。たとえば猛禽類(もうきんるい)の生態は、複数年にわたって観察しなくては、影響の度合いを測ることができません。そうしたことから、評価方法書では項目を広めにとって調査をおこなうことにしています。

計画では、環境アセスメントが終了後、2021年ころから建設に着手し、2024年の運転開始を目指しています。山葵沢(わさびざわ)地熱発電所と同じダブルフラッシュ方式を採用し、完成すれば発電出力は15,000kW級になる予定です。
 

かたつむり山で掘削された調査井の坑口
かたつむり山で掘削された調査井の坑口
 

◆木地山(きじやま)・下の岱(したのたい)地域 地熱資源開発調査事業

こちらも栗駒国定公園の中にあり、2010年から調査が始められ、地質構造調査や温泉モニタリング調査などを経て、現在は探査段階に入っている調査事業です。

「仮噴気試験」と呼ばれる試験では、約110℃の蒸気と熱水が噴き出ることが確認され、化学成分を分析した結果でも「地熱流体(地下を流れる高温の流体)」であることが確認されるなど、良好なデータが得られています。また、掘削地点の「KJ-6」では、2018年に300℃の熱水・蒸気が確認されています。
 

木地山・下の岱で掘削された調査井の坑口
木地山・下の岱で掘削された調査井の坑口
 

地熱発電は、発電所開設のためのボーリングやアセスメントなど、必要な作業や物資のほとんどを日本国内の企業でまかなうことができます。その意味では、地熱発電は、エネルギー自給率をアップするだけでなく、国内に利益を還元するエネルギー事業でもあると言えるでしょう。特に発電所で使うタービンは、噴き出す蒸気の圧力や成分に応じてひとつひとつ個別に作る必要があり、高い技術力を持つ日本企業が世界で高いシェアを誇っています。

さらに、地熱発電は、地域の活性化にも役立てることができます。下の写真は、湯沢市で実際に販売されている、地熱を使って栽培された野菜です。湯沢市では温泉をひく井戸からの熱水を利用した栽培がおこなわれていますが、国内のほかの地域でも、地熱発電所からの熱水を利用した農業の取り組みなどがおこなわれています。
 


 

日本ならではのノウハウを活かして、今後さらに地熱エネルギーの利活用が進むことが期待されています。
 


出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/chinetsuhatsuden_yuzawa02.html

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12月の電力スイッチング件数は前月比2.3%増

電力広域的運営推進機関が発表しました12月31日24時現在の全国スイッチング支援システム利用状況(2016年3月1日運用開始以来の累計)におけますスイッチング開始申請件数は1,457万件、前月末比で33万件(同2.3%)の増加となりました。

電力小売全面自由が始まりました2016年3月末時点での契約口数(従量電灯と低圧電力の合計)と比較しました各社の切替率につきましては、東京電力エリアの31.2%がトップで、関西電力エリアの29.7%、北海道電力エリアの23.2%、中部電力エリアの19.3%が続いており、全エリア合計での切替率は23.3%でした。

12月末における各社のスイッチング件数を同月の全エリア合計と比較すると、東京電力の49.3%がトップを占め、次いで関西電力の20.5%、中部電力の10.1%、九州電力の6.6%となっている。12月31日現在の、エリア別スイッチング状況は以下のとおりです。
 

<スイッチング支援システム利用状況>(12月31日24時現在の累計値)単位:千件


スイッチング開始申請 再点他申請件数
件数 全国比(%) 切替率(%)
北海道電力エリア 640.2 4.4 23.2 258.0
東北電力エリア 661.4 4.5 12.1 266.6
東京電力エリア 7,176.6 49.3 31.2 4,178.2
中部電力エリア 1,467.3 10.1 19.3 522.7
北陸電力エリア 88.3 0.6 7.1 55.9
関西電力エリア 2,992.7 20.5 29.7 1,302.1
中国電力エリア 326.7 2.2 9.3 146.2
四国電力エリア 237.8 1.6 12.3 103.8
九州電力エリア 956.9 6.6 15.4 538.8
沖縄電力エリア 23.8 0.2 3.1 1.7
合計 14,571.7 100.0 23.3 7,374.0

※注1:「スイッチング」とは、スイッチング開始申請の件数を指します。
※注2:「再点他」とは、再点(内線設備工事を伴わない接続供給の開始)、廃止・撤去、
    アンペア変更、需要者情報変更の合計値を指します。
※注3: スイッチングのうち、切替率は経産省/エネ庁の電力調査月報における2016年3月の
    契約口数(従量電灯と低圧電力の計)と比較したものとなっています。

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地熱エネルギーの宝庫・東北エリアで見る、地熱発電の現場(前編)

山葵沢(わさびざわ)地熱発電所(秋田県湯沢市)
山葵沢(わさびざわ)地熱発電所(秋田県湯沢市)
 

地下に眠る「地熱エネルギー」を利用して電気をつくる「地熱発電」。CO2の排出量はほぼゼロ、燃料費もかからず、天候などに左右されない安定性の高い国産エネルギーです。世界有数の火山国である日本は世界第3位の地熱資源量を持ち、さらなる活用が期待されています。今回は、地熱発電に盛んに取り組む地域のひとつである秋田県湯沢市を訪ね、地熱発電所の現場をご紹介しましょう。


地熱発電のしくみとメリット

地熱発電は、地下深くの「地熱貯留層」から、マグマの熱で温められた高温高圧の蒸気・熱水を取り出し、その力を利用してタービンを回すことで発電します。この、蒸気・熱水を取り出す井戸を「生産井(せいさんせい)」と呼びます。
 
発電方法のひとつである「シングルフラッシュ発電」では、蒸気・熱水は「気水分離器」で蒸気と熱水に分けられて、蒸気は発電に使われ、熱水は「還元井(かんげんせい)」という井戸を通してふたたび地下へ戻されます。発電に使われた後の蒸気は、「復水器」と呼ばれる設備で冷却水を浴びて水に戻され、ファンのついた「冷却塔」で冷やされた後、冷却水としてふたたび復水器に送られますが、余剰の冷却水は「還元井」から地下へと戻されます。このサイクルを繰り返すことで、安定的に蒸気・熱水を取り出すことができるようになり、持続的な発電が可能となるのです。
 

地熱発電のしくみ
地熱発電のしくみ

一方、「バイナリー発電」という発電方法は、地熱貯留層から取り出すことのできる蒸気が少なく熱水が多い場合に用いられます。こちらでは主に熱水を使って、水より沸点の低い液体を沸騰させて蒸気に変え、この蒸気を発電用のタービンを回すことに使います。この時も、使われた蒸気・熱水は還元井を通して地下に戻されます。

日本には2019年6月末時点で、設備容量にして合計約57万kWの地熱発電所があり、その多くは東北と九州に集中しています。九州には、11万kWと国内最⼤の発電設備容量を誇る八丁原発電所が大分県にあります。一方東北には、国内で初めて商用運転を始めた岩手県の松川地熱発電所が、50年経った今も稼働しています。
 

1MW以上の地熱発電所
1MW以上の地熱発電所


地熱発電が活用されている実際の現場を見てみよう

そんな地熱エネルギーの利用が活発なエリアのひとつが、秋田県湯沢市です。湯沢市は、太古の火山噴火の痕跡が残り、今も豊富な地熱エネルギーが埋蔵されるエリアです。そのエネルギーの豊かさは、川底から高温の蒸気と温泉が噴き出ている「小安峡大噴湯(おやすきょうだいふんとう)」や、湯気や噴気で山肌が白くなった「川原毛(かわらげ)地獄」、温泉などの観光スポットにも見ることができます。
 

1MW以上の地熱発電所
1MW以上の地熱発電所
 
この豊富な地熱エネルギーが、発電に利活用されているのです。
 

上の岱(うえのたい)地熱発電所
1981年(昭和56年)に東北電力株式会社と同和鉱業株式会社の共同調査が始まり、1994年(平成6年)に営業運転を開始した発電所です。生産井は13本、還元井は3本で、現在は、28,800kWの電力を供給しています。
 

ログハウス風のPR館(手前)と、ずらりと並ぶ小型の冷却ファン(奥)
ログハウス風のPR館(手前)と、ずらりと並ぶ小型の冷却ファン(奥)
 

上の岱地熱発電所は山の中に位置しますが、景観に配慮して自然になじむ色を使っており、敷地内にあるPR館も、ログハウス風に出来ています。冷却塔のファンも小型を使い、できるだけ建築物の背を低くしています。また、この地方の特性を反映し、積雪に耐えることのできる設計になっています。
 

タービン(左) 発電状況をモニタリングしている監視盤(右)
タービン(左) 発電状況をモニタリングしている監視盤(右)
 

地熱発電の運営は、基本的にはあまり手間がかかりません。ここ上の岱でも、24時間監視やパトロールはおこなわれているものの、センサーで異常値が出れば関係者へ自動的に警報が送られるしくみが設けられており、遠隔監視・制御が可能です。

運転開始から25年以上が経過していますが、設備利用率は70%以上をキープしています。これは非常に優れた利用率であり、地下資源を大切に使っているからこそ達成できている数値です。
 

生産井(左) 還元熱水ピット(右)
生産井(左) 還元熱水ピット(右)
 

山葵沢(わさびざわ)地熱発電所

2019年5月に湯沢市に開設された、日本でもっとも新しい大規模地熱発電所です。9本の生産井と7本の還元井があり、46,199kWの発電設備容量を誇ります。
 

山葵沢地熱発電所の生産基地。真ん中に2つ並んで見えるのが気水分離器、手前右側にあるのが減圧気化器
山葵沢地熱発電所の生産基地。真ん中に2つ並んで見えるのが気水分離器、手前右側にあるのが減圧気化器
 

ここでは、生産井から取り出して熱水と分離した高圧の蒸気(一次蒸気)と、そこで分離した熱水を「減圧気化器」を通して減圧することでつくられた低圧の蒸気(二次蒸気)の2種類が、タービンを回すために使われています。これを「ダブルフラッシュ発電」と言います。
 

桜色と緑色で塗装されているタービンと発電機
桜色と緑色で塗装されているタービンと発電機
 

山葵沢地熱発電所の生産井がある生産基地は標高860m~930mに、一方で還元井がある還元基地は標高620m~700mに位置しています。その間の還元熱水輸送配管は、自然になじみやすい落ち着いた色で塗装されています。配管距離はおよそ2.4kmで、光ファイバーなどの先端機器を使用し、熱水の漏洩や温度変化を遠隔で探知できるようになっています。
 

長く伸びる山葵沢地熱発電所の還元熱水輸送配管
長く伸びる山葵沢地熱発電所の還元熱水輸送配管
 

山葵沢でも、景観に配慮した建物デザインや、積雪に耐えることのできる設計がほどこされています。また、地下から噴き上げる熱水や蒸気の圧力は日々変化するため、各種センサーによるモニタリングもおこなわれています。
 

山葵沢でも景観に配慮して小型の冷却塔が採用されている
山葵沢でも景観に配慮して小型の冷却塔が採用されている
 

実際の地熱発電の現場を訪れてみると、地球の持つエネルギーのダイナミックさに圧倒されます。全国の地熱発電所の中には、事前に申し込みをすれば見学が可能な施設もあります。皆さんもぜひ一度訪れて、地熱という自然の恵みを体感してみてはいかがでしょうか。
 


出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/chinetsuhatsuden_yuzawa01.html

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2019年、実績が見えてきた電力分野のデジタル化~電力データ編

スマートメーターがリアルタイムな電力データの活用を可能に
 
電気事業を営む上で得られる情報(電力データ)には、発電分野であれば燃料の実績データや出力(発電)の実績データなど、送配電分野であれば送電線の潮流(電気の流れ)データなど、小売分野であれば顧客情報など、さまざまなデータが存在します。

中でも送電・配電分野における電力データのうち、電気の使用量や使用時間などの電力使用状況に関するデータは、デジタル技術を使って遠隔で検針ができる「スマートメーター」の登場により、これまで以上に正確なデータを容易に集められるようになったことから、利活用が期待されています。
 

電力データの例
電力データの例

これだけさまざまな電気機器が日常生活の中で使われるようになった現代において、電力の使用状況に関するデータは、世帯活動を把握することが可能であると言えます。また、大きな地域というくくりで見れば、地域ごとの電力消費に特性があるかなどの分析もできる可能性がありますし、災害時においては、避難状況などの可視化につながる可能性もあります。

さらに、この電力データにさまざまなデータを組み合わせることで、より多様なサービスを、顧客のニーズに合わせて提供することも可能になります。電力産業にとどまらず、さまざまな産業で、電力データを活用した新たなサービスが生まれることが期待されています。
 

期待される新たなサービス創出
期待される新たなサービス創出
 

電力データを使って何ができる?ユニークで新しいアイデア
 
スマートメーターから収集できる電力データを活用した新しいアイデアやサービスとして、どんなものが期待されているかをご紹介しましょう。中には、すでに実用化に向けて動き出しているものもあります。
 

■電力データ×運輸業
人手不足が深刻な運輸業。特に負担となっているのは、届け先が不在の場合などに発生する再配達です。そこで、スマートメーターから収集したリアルタイムの電力使用量データと、過去の配送実績、渋滞や天候の情報を組み合わせ、在宅状況や交通事情をふまえた最適な配送ルートを設定することで、よりスムーズな配送作業を実現し、再配達の負担を減らすアイデアが検討されています。配達業務の効率化により、配達にともなうCO2の削減といった効果も期待されます。
 

■電力データ×家電メーカー
スマートメーターのデータからは、家の中のさまざまな家電の使用状況を把握することができます。この使用状況をAIを使って分析することで、それぞれの家電の最適な利用状況をコントロールし、状況に応じて電力使用量を調整することができると考えられています。
 

■電力データ×銀行業
なりすましによる不正な銀行口座の開設が問題になっていますが、電力会社が持っている電力設備情報の一部を活用することで、それを防止できると考えられています。すでに、関西電力株式会社と、不正検知サービスを提供する株式会社カウリスが提携し、銀行の口座開設申込みにおける本人確認で実証事業をおこないました。
 


 

■電力×AI
スマートメーターから収集した実際の電力使用量や将来の使用量などのデータをもとに、バーチャル空間で、住宅や発電所などの電力ネットワークをシミュレーションで再現。そのデータをAIに学習させます。あらゆる状況における最適化をAIに学習させることで、より現実に近い発電・消費電力の予測をおこなうことが可能になると考えられています。
 

■電力×その他いろいろ
上記にあげた以外にも、さまざまな活用法が考えられています。いくつかご紹介しましょう。
 

▶スマートメーターのデータをもとに、規則正しい生活をしていると考えられる人を推計し、保険料を安くする保険の新メニューの開発
▶スマートメーターのデータが普段とちがう使用パターンになった時に、迅速に対応する、自治体などによる見守りサービス
▶スマートメーターのデータを分析し、エリアごとの在宅率の傾向や、特定の日時の推定在宅人口を予測して、災害発生時の避難計画に反映

 

個人情報を保護しながら電力データを活用するために、残る課題
 

期待される電力データの活用ですが、実際にはまだまだ多くの課題が残っています。

課題のひとつが、電力使用量などの電力データは個人情報にあたるため、利活用にあたっては、個人情報保護を大前提としながら、具体的な活用のニーズや効果などを考えて必要なルールを整備し、提供の対象とするデータを整理する必要があるということです。

現在、検討されているスマートメーターからの提供データには大きく3種類があります。1つのメーター単位のデータで個人の識別が可能な「個人情報」、個人情報から氏名などを削除して特定の個人を識別できないよう加工された「匿名加工情報」、複数人の情報を分類し集計した「統計情報」です。
 


 

これまでは、匿名性の高い「統計情報」のみの利用が検討されてきました。しかし、台風などによる被害が発生した場合、電力会社は自治体など関係者と連携する必要があり、個別の情報を共有することも不可欠となります。たとえば、スマートメーターを通じた各住宅の電力使用状況や、個別の利用者の被害情報がふくまれた配電線地図などがあれば、被災からの復旧に役立つでしょう。あるいは、電力データを活用することで、防災計画をより精度が高いものにしたり、避難所に物資を計画的に配置するといったことができるかもしれません。

こうした個人情報をふくむデータの活用を進めるためには、適切に情報の提供や利用がおこなわれるような制度の整備が必要です。情報セキュリティを確保するのはもちろん、個人が自分の情報をコントロールできる(利用目的や範囲に応じて、情報提供の拒否や同意ができる)状態も確保するようなしくみが求められます。

そこで、「情報銀行」のしくみを基本としながら制度を整備することが検討されています。「情報銀行」とは、認定を受けた組織が個人から委任を受け、本人の同意の範囲内で第三者へ情報提供をおこなうなど、情報を適切に管理するしくみです。消費者保護のため、情報の提供先について第三者が審議・助言をおこなうことなどが定められており、電力データ活用に当たっても、中立性の高い組織による監視・監督の必要性が議論されています。

また、電気事業は法令に基づいて運営されていることから、こうした法令との整合性も必要となります。このようにさまざまな論点が、委員会などで検討されています。
 

電力データ活用を検討する場「グリッドデータバンク・ラボ」
電力データ活用を検討する場「グリッドデータバンク・ラボ」

事業者側でも、2018年、「グリッドデータバンク・ラボ」が発足し、電力10社とデータの利用を希望する約70の企業・団体が参画し、データ活用について検討しています。

グリッドデータバンク・ラボは、東京電力パワーグリッド株式会社および株式会社NTTデータが設立した有限責任事業組合で、その後、関西電力株式会社と中部電力株式会社も出資者として加わりました。データ利用側として参画しているのは、東京都足立区や、一般財団法人日本気象協会、地図データを取り扱う株式会社ゼンリン、株式会社横浜銀行などです。

このラボでは、電力データをどう活用できるかのデモ展示、企業同士のマッチングや交流機会の提供、アイデアの実用化に向けた支援などを実施して、電力データを活用した新しいビジネスモデルを推進しています。

 

個人情報に配慮しながら、どのように電力データを利活用して新たな価値を創りだすかということは、産官学の連携のもと、業界や関連団体全体で考えていくべきものです。適切なルール整備によって、スマートメーターデータの活用がさらに拡大していくことが期待されます。
 


出典:資源エネルギー庁ウェブサイト(https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/digitalization2019_3.html

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11月の電力スイッチング件数は前月比2.4%増

電力広域的運営推進機関が発表しました11月30日24時現在の全国スイッチング支援システム利用状況(2016年3月1日運用開始以来の累計)におけますスイッチング開始申請件数は1,425万件、前月末比で34万件(同2.4%)の増加となりました。

電力小売全面自由が始まりました2016年3月末時点での契約口数(従量電灯と低圧電力の合計)と比較しました各社の切替率につきましては、東京電力エリアの30.7%がトップで、関西電力エリアの29.0%、北海道電力エリアの22.7%、中部電力エリアの18.7%が続いており、全エリア合計での切替率は22.8%でした。

11月末における各社のスイッチング件数を同月の全エリア合計と比較すると、東京電力の49.4%がトップを占め、次いで関西電力の20.5%、中部電力の10.0%、九州電力の6.6%となっている。11月30日現在の、エリア別スイッチング状況は以下のとおりです。
 

<スイッチング支援システム利用状況>(11月30日24時現在の累計値)単位:千件


スイッチング開始申請 再点他申請件数
件数 全国比(%) 切替率(%)
北海道電力エリア 625.6 4.4 22.7 248.3
東北電力エリア 639.6 4.5 11.7 255.4
東京電力エリア 7,040.4 49.4 30.7 4,006.8
中部電力エリア 1,427.6 10.0 18.7 499.1
北陸電力エリア 86.6 0.6 7.0 53.3
関西電力エリア 2,923.9 20.5 29.0 1,253.6
中国電力エリア 313.4 2.2 9.0 141.4
四国電力エリア 231.0 1.6 11.9 99.9
九州電力エリア 935.3 6.6 15.0 519.0
沖縄電力エリア 21.6 0.2 2.8 1.5
合計 14,245.0 100.0 22.8 7,078.3

※注1:「スイッチング」とは、スイッチング開始申請の件数を指します。
※注2:「再点他」とは、再点(内線設備工事を伴わない接続供給の開始)、廃止・撤去、
    アンペア変更、需要者情報変更の合計値を指します。
※注3: スイッチングのうち、切替率は経産省/エネ庁の電力調査月報における2016年3月の
    契約口数(従量電灯と低圧電力の計)と比較したものとなっています。

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『SDGs』ってなに?

皆さまはSDGs(エスディージーズ)という単語を聞いたことはありますか?
下の17色のカラフルなロゴを見たことがある、という方は多いかと思います。

SDGsとは、Sustainable Development Goalsの略で「持続可能な開発目標」という意味で、17個の目標と169のターゲットで構成されています。

2015年の国連サミットで「持続可能な開発のための2030アジェンダ」が採択され、2030年までの15年間で達成することと定められました。

持続可能な社会とは、地球環境や自然環境が適切に保全され、将来の世代が必要とするものを損なうことなく、現在の世代の要求を満たすような開発が行われる社会です。

日本では外務省と経団連がSDGsの普及を主導しており、大企業を中心にCSRページをSDGsの17目標に即して自社の取組・活動を紹介するスタイルが増えています。
 

【参考WEBサイト】
▶ エプソン「CSRとSDGs」

▶ 住友生命保険「住友生命のCSR」

▶ NTTデータ「SDGsへの取り組み」

 
そして電力業界では、7番目の目標である「エネルギーをみんなにそしてクリーンに」に関し、再エネ発電事業者や大企業系新電力が取り組む例が多くございます。

より詳しい情報に関しましては下記の外務省のSDGsページにてご確認くださいませ。
 

【参考WEBサイト】
▶ 外務省「SDGsとは」

▶ 経団連「経団連SDGs」

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FIT制度は2020年末までに抜本見直し予定

▼FIT(フィード・イン・タリフ)と呼ばれる再生可能エネルギーの固定価格買取制度とは?

このFIT制度というものは、再生可能エネルギーで発電した電気を電力会社が特別に定められた高い固定価格で一定期間買い取ることを国が約束する制度の事を言いまして、2012年7月に再生可能エネルギーの導入拡大を目的として開始されました。
そして、このFIT制度により参入障壁が低く開発リードタイムが短い太陽光発電が投資対象として注目を浴び、日本全国で急速に普及することになりました。

ですがその一方で、買取費用の一部を「再生可能エネルギー発電促進賦課金(再エネ賦課金)」として国民が広く負担している事実を知らない人もいるようです。

2019年11月現在では、1キロワット時(kWh)当たり2.95円もの負担が各家庭の電気料金に上乗せされています。

これは4人家族(月間電気使用量400kWhと仮定)の場合ですと、毎月1,180円もの負担が発生していることになります。

2019年度の日本全体での買取費用総額は3.6兆円、賦課金総額が2.4兆円にも上っています。

このように国民負担が膨らんできたこともあり、FIT制度の抜本的見直しに向けての議論が始まっています。

昨年策定されたエネルギー基本計画の中でも再生可能エネルギーの導入拡大と国民負担抑制を両立させるためFIT制度について「2020年度末までの間に抜本的な見直しを行う」と記載されています。

そこで注目されるのが、ドイツやスペインなどで導入実績のある「FIP(フィード・イン・プレミアム)制度」です。

このFIP制度は再生可能エネルギー発電事業者が電力卸売市場で電力を販売する際に、市場価格にプレミアム分を上乗せする制度でして、プレミアム分の決定方式により「固定型」「上限・下限付きの固定型」「変動型」の3つのタイプがあります。

ですがこちらはまだ検討が始まったばかりで、日本におけるFIP制度についてはこれからどうなるかはまだわからないのですが、2020年度末までに詳細が確定する予定とのことですので、詳細がわかり次第新エーラベルWEBサイトでご報告致します。


詳しくは:日本経済新聞「経産省、再エネ固定価格買い取り制度を抜本見直しへ」
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44175090V20C19A4000000/

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10月の電力スイッチング件数は前月比2.8%増

電力広域的運営推進機関が発表しました10月31日24時現在の全国スイッチング支援システム利用状況(2016年3月1日運用開始以来の累計)におけますスイッチング開始申請件数は1,391万件、前月末比で37万件(同2.8%)の増加となりました。

電力小売全面自由が始まりました2016年3月末時点での契約口数(従量電灯と低圧電力の合計)と比較しました各社の切替率につきましては、東京電力エリアの30.0%がトップで、関西電力エリアの28.3%、北海道電力エリアの22.0%、中部電力エリアの18.1%が続いており、全エリア合計での切替率は22.2%でした。

10月末における各社のスイッチング件数を同月の全エリア合計と比較すると、東京電力の49.6%がトップを占め、次いで関西電力の20.5%、中部電力の9.9%、九州電力の6.6%となっている。10月31日現在の、エリア別スイッチング状況は以下のとおりです。
 

<スイッチング支援システム利用状況>(10月31日24時現在の累計値)単位:千件


スイッチング開始申請 再点他申請件数
件数 全国比(%) 切替率(%)
北海道電力エリア 608.3 4.4 22.0 238.7
東北電力エリア 620.1 4.5 11.3 243.8
東京電力エリア 6,899.6 49.6 30.0 3,844.5
中部電力エリア 1,381.2 9.9 18.1 477.1
北陸電力エリア 85.0 0.6 6.9 51.3
関西電力エリア 2,851.2 20.5 28.3 1,196.5
中国電力エリア 301.8 2.2 8.6 136.4
四国電力エリア 223.7 1.6 11.5 96.0
九州電力エリア 916.5 6.6 14.7 499.4
沖縄電力エリア 19.3 0.1 2.5 1.3
合計 13,906.7 100.0 22.2 6,785.0

※注1:「スイッチング」とは、スイッチング開始申請の件数を指します。
※注2:「再点他」とは、再点(内線設備工事を伴わない接続供給の開始)、廃止・撤去、
    アンペア変更、需要者情報変更の合計値を指します。
※注3: スイッチングのうち、切替率は経産省/エネ庁の電力調査月報における2016年3月の
    契約口数(従量電灯と低圧電力の計)と比較したものとなっています。

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9月の電力スイッチング件数は前月比2.6%増

電力広域的運営推進機関が発表しました9月30日24時現在の全国スイッチング支援システム利用状況(2016年3月1日運用開始以来の累計)におけますスイッチング開始申請件数は1,353万件、前月末比で34万件(同2.6%)の増加となりました。

電力小売全面自由が始まりました2016年3月末時点での契約口数(従量電灯と低圧電力の合計)と比較しました各社の切替率につきましては、東京電力エリアの29.3%がトップで、関西電力エリアの27.5%、北海道電力エリアの21.4%、中部電力エリアの17.6%が続いており、全エリア合計での切替率は21.6%でした。

9月末における各社のスイッチング件数を同月の全エリア合計と比較すると、東京電力の49.7%がトップを占め、次いで関西電力の20.5%、中部電力の9.9%、九州電力の6.6%となっている。9月30日現在の、エリア別スイッチング状況は以下のとおりです。
 

<スイッチング支援システム利用状況>(9月30日24時現在の累計値)単位:千件


スイッチング開始申請 再点他申請件数
件数 全国比(%) 切替率(%)
北海道電力エリア 591.9 4.4 21.4 227.9
東北電力エリア 601.7 4.4 11.0 232.4
東京電力エリア 6,728.1 49.7 29.3 3,677.0
中部電力エリア 1,340.5 9.9 17.6 455.8
北陸電力エリア 83.3 0.6 6.7 49.2
関西電力エリア 2,768.1 20.5 27.5 1,128.6
中国電力エリア 290.4 2.1 8.3 131.4
四国電力エリア 216.2 1.6 11.1 92.3
九州電力エリア 895.4 6.6 14.4 478.7
沖縄電力エリア 17.0 0.1 2.2 1.1
合計 13,532.6 100.0 21.6 6,474.4

※注1:「スイッチング」とは、スイッチング開始申請の件数を指します。
※注2:「再点他」とは、再点(内線設備工事を伴わない接続供給の開始)、廃止・撤去、
    アンペア変更、需要者情報変更の合計値を指します。
※注3: スイッチングのうち、切替率は経産省/エネ庁の電力調査月報における2016年3月の
    契約口数(従量電灯と低圧電力の計)と比較したものとなっています。